シルバー塗装をきれいに行う方法 |
シルバー塗装に手間をかけると仕上がりが見違えるようにきれいになります。 いくらウレタンクリアーや高価な塗料を使用しても、手間を掛けなければその性能をフルに発揮することは出来ません。 |
綺麗に仕上げるコツは湿度やホコリの問題がなければ答えはひとつしかありません。 塗装面が平滑であれば良いのです。 書くと簡単ですが、手間の掛かる作業です。 しかし手間に比例して効果は上がるので、是非チャレンジして下さい。 |
では、どのように作業を行うと塗装面が平滑になるのでしょうか。 決して今までの塗装方法が悪いからではありません。 塗装方法(塗料の濃度・ブラシからパーツまでの距離・ブラシの解放度・エア圧・ブラシを動かす速度・使用する塗料・溶剤)により塗装面に違いが出ますが、それは結果ではなく過程です。 |
| 通常、シルバーや鏡面塗装を行う場合は、サフも含めて3層から4層の塗装を行います。 いくら最上面の塗装を上手く塗装しても綺麗な塗装面にはなりません、勝負はサフを吹く前から始まっています。 |
それでは、平面な塗装面を作る工程から見ていきましょう。 これは鏡面・グロス塗装の工程としても、ご覧下さい。 |
 | | サーフェイサーを塗装した場合、上手に塗装できたとしても多少の凸凹が出来てしまいます。 |
| | | |
 | | そこへベース色、クリアーを塗装すると多少凸凹が緩和されることがあったとしても、フラットな面にはなりません。 |
| | | |
 | | このような塗装面を研ぎ出しする場合、色が落ちないようにするためには、図の様にクリアー層の一部分しかペーパーを掛けることが出来ません。 |
| | | |
 | | フラットにしようとして、クリアー層の一番底部に合わせてペーパーを掛けると、ベース色やサーフェイサーまで削ってしまうことになります。 |
| | | |
 | | そのような事態を回避するためには、下地が大切です。 サーフェイサーを塗装した後、2000番のペーパーで軽く水研ぎするなどして、極力フラットにしておくことが大切です。 |
| | | |
 | | ベース色は梨地化しないように気をつけます。 ここで梨地やかぶりが発生したらやり直すしかありません。 万が一、梨地化しても乾燥する前であれば、しゃぶしゃぶにしたベース色を塗装すれば表面を一皮溶かして平滑化できる可能性があるので一度お試し下さい。 理想は通常の塗装を行った後、しゃぶしゃぶの塗料でトロッと垂れる寸前まで吹くことです。 |
| | | |
 | | クリアーを塗装します。ベース色と同様に塗膜が平滑になるようにします。 後で研ぎ出しをするのでそれ程神経質にならなくても良いですが、塗膜が薄い箇所がないように全体的にまんべんなく吹きます。 特にディティールやエッジなど塗料ののりにくい箇所を先に吹きます。 一番避けたいのは塗膜の薄い箇所が研ぎ出しの時に下地が出ることです。 慣れないうちは厚めに吹くことをお勧めします。 |
| | | |
 | | 研ぎ出しを行います。 塗装面の状態を確認しながら、2000番のペーパーで空研ぎします。 大きい段差は1000番で消し、その後2000番で整えます。 パーツ全体が艶消しになるまで研ぎ出しします。 所々光沢のある箇所が見える場合、図の様に低い箇所です。 |
| | | |
 | | 塗装面の一番最底部に合わせ研ぎ出しをし、フラットな面を作ります。 最後にコンパウンドを掛けます。 コンパウンドも塗膜を削る物です。 エッジなどを磨き過ぎないように注意します。 |
| | | |
| クリアーを塗装するところも正にグロス塗装と全く同様ですが、これだけ手間をかけてからシルバー塗装を行うと、ベース色に直にシルバーを塗装した場合とは、明らかに輝きの違いを体感できると思います。 |
もう少し詳しく作業手順をご説明します。 | | |
サーフェイサー塗装 ① 合わせ目消しやヒケ処理などを行いパーツ表面を均一にします。 ② サフは瓶でも缶でも構いません。缶サフは手軽ですが、綺麗に塗装するには経験が必要です。 瓶サフはエアブラシを使用するので希釈・洗浄と面倒ですが、繊細な塗装ができます。 どちらを選んでも、梨地や垂れに気をつけます ③ サフ乾燥後、下地が出ないよう2000番のペーパーで水研ぎをし、表面を滑らかにします。 ④ 流水洗浄します。(角や凹部分にはカスが溜まりやすいので注意が必要です。) 超音波洗浄器で作業の軽減が図られます ⑤ 洗浄後は素早く水を拭き取ります。 ティッシュは繊維やホコリが付着しやすいので、キッチンペーパーがお薦めです。 押しつけて拭くと塗装面を傷つけたり、繊維の付着を防ぐことができます。 また、メーカーにより繊維が残りやすいものもあるので注意して下さい |
 |
ベース塗装 ① 塗料が乗りにくいエッジ部分や塗料が入り込みにくい凹部分から塗装を行います。 ② 本塗装を行いますが、ここで大きく2つの塗装方法があります。 a.薄目の塗料で何度も塗り重ねる方法と b.濃い塗料で塗装する方法 パーツの形状や塗料により善し悪しはありますが、b.の濃い塗料での塗装をお薦めします。 理由は作業時間を短くすることにより、ホコリなどを巻き込むリスクが少なくなるからです。 濃い塗料で塗装する場合、ブラシとパーツの距離が遠いと梨地化してしまいます。 近い距離で適度に早く動かす事が大切です。(垂れる寸前が一番綺麗に仕上がります) ヒント 濃い塗料の塗装後に、しゃぶしゃぶに薄めた塗料を吹くと、塗装後の凸凹を抑えることができます。先に塗装した塗面を溶かすイメージです。 |
 |
クリアー塗装 シルバー塗装はベース色(ブラック等)の上に行うのが一般的だと思いますが、ワンランク上の仕上がりを目指すにはベース色+クリアー塗装をお薦めします。 クリアー塗装には塗膜の硬さからウレタンクリアーをお薦めします。(以下ラッカークリアーでも同様です) ①ウレタンクリアーを配合します。(シンナーは少ない方が艶引けせず綺麗に仕上がりますが、ブラシやコンプレッサー圧により適正な希釈度合いが異なるため、試し吹きをして粉っぽい・梨地化しないことが配合の目安になります。 ②できる限り薄い塗膜が理想ですが、研ぎ出しのリスクを考慮して、慣れないうちは厚めに塗装する方が無難です。 ③ウレタン硬化を確認後、2000番で表面の凸凹を均します(中研ぎ)。全体が艶消しになるまで行います。 ④ペーパーの削りかすの洗浄後、しゃぶしゃぶのウレタンクリアーを吹きます。傷が付いたままウレタンクリアーを吹いても、シンナー分とウレタンが傷を埋めるので艶は回復します。 ヒント 一般的にはウレタンクリアーを塗装後72時間後の硬化を待って研ぎ出しを行う工程が一般的ですが、③④の作業を行うとほぼ塗装面が平面になるため、後の研ぎ出し作業が軽減されます。 |
 |
研ぎ出し ①完全硬化後2000番のペーパーで研ぎ出しを行います。 塗料がのりにくいエッジ部分は下地が出やすいので注意します。 段差がキツイ場所は1000番から1500番を使用し、最後に2000番で仕上げます ペーパーはラテックス処理により折れ・割れがなく、砂落ちしないコバックス社がお薦めです。 ②全体が完全な艶消しになったら、コンパウンド掛けに移行します。 コンパウンドは傷消し・艶出し・仕上げの3種類を使います。 クロスは番手ごとに取り替え、番手を替えるごとにパーツも洗浄します。 前のコンパウンドが残っているといつまでも傷が消えません。 ③コンパウンドのコツは時間をかけてゆっくり行います。 力を入れてごしごしはクロスの磨き傷を作る原因となります。 1番手終わることに蛍光灯などで傷を確認し、消えるまで根気よく磨きます。 進んだ段階で傷を見つけた場合は一段階戻らないと消えません。 |
 |
| シルバー塗装 ①研ぎ出し後十分に洗浄してから作業します。 ②エアブラシは0.3mm以上の物を使用し、コンプレッサーの圧は若干低めに設定し、 エアブラシの絞りは普通からやや解放気味に柔らかくふわっと吹きます。 ③エアブラシを動かす速度は、やや早めで常に一定した速度で、 一方向からのみ吹き付けます。 エアブラシを往復させて塗装するよりもムラになりにくいためです。 シルバーは同じ場所で吹き続けたりすると直ぐムラになり、ムラになった物は 修復出来ないため注意が必要です。 ここまで手間を掛けたシルバー塗装はひと味違ったものになります。 是非挑戦してください |
この記事にて紹介された商品です。 |