なぜ上級者の作品は完成度が高いのでしょうか?
技術はもちろんですが、目立たないところも作り込んでいる、その一つ一つのこだわりが
集合体となり、作品全体の完成度を高めているからではないでしょうか。
多くのモデラーは目につきやすいフェイスやボディのディテールアップには力を入れますが、
目立たない箇所の最後の一手間を忘れがちです。
渾身のディテールアップをした作品でも脇役の武器はキットそのままという方が多く、
この僅かの差が上級者との大きな差になっているかも知れません。
これはビジネスマナーでもよく聞く、高級ブランドスーツに身を包んでいても、靴や鞄、
ベルトがボロボロだとそのスーツまでも安っぽく見えると同じことではないでしょうか?

逆に考えると、あまり目立たないこのパーツをディテールアップすることにより、
上級者のような堂々とした存在感のある完成品になるかもしれません。
そこで、キャラクターモデルのライフル等、武器のディテールアップを簡単にできる
ライフルハンドガード を紹介します。

エッチング製のシャープなモールドを武器の側面に取り付けることにより、簡単かつすばやく、
精密感と立体感を同時に得ることができます。
汎用性の高いシンプルなデザインなので、サイズ感さえ合えば様々な武器に対応しています。
エッチング製の精密なモールドが左右対称に仕上がります。
マクロ撮影でこれだけ拡大してもシャープと精密さが失われないのはエッチングの特徴です。
キットのプラパーツのままだとモールドが緩いため、ここまでシャープにはなりません。
銃口の先端に別売りのフレームホルダーを貼り付けると、ディテールアップの幅も広がります。

組み立てにはエッチングプライヤー、ピンセット、瞬間接着剤があると便利です。
エッチングプライヤーでパーツの折り目を曲げ、裏側の凹ラインにアーチを接着するだけの
簡易組み立て式です。
エッチングパーツにありがちなキットに貼り付けて終わりではなく、エッチング自体も
組み立てる方式のためモデラーの作る喜びや挑戦欲を高めます。

側面の形状は一体式が1種類、前後分割式で前部2種×後部4種から組み合わせが可能なため、
自分だけのバリエーションを楽しむことが出来ます。
1/100スケール相当(18cm前後)のキャラクターモデルに対応しています。

エッチングのディテールアップパーツによって、脇役の武器にもかかわらず、
主役の本体を圧倒するような存在感となりました。

ライフルハンドガード塗装例
ステンレス製のエッチングパーツはラッカー塗料の食いつきが悪いため、メタルプライマーを吹いて食いつきが
良くなるよう表面改質をします。

下地としてファインサーフェイサーのブラックを塗装します。

ブラックのままだとディテールに陰影がないため、ファントムグレーを面の中心にのみ塗装し立体感を表現しました。

側面のピースは分割式なのでマガジンと一緒にセイジグリーンで特殊部隊のカスタムライフルのように塗り分けました。

着脱時や取り回しの際、傷が付きやすいマガジンはジャーマンブラックブラウンでダメージ塗装を施しました。

グレイッシュブラウンやフラットアース系の茶色を使い、墨入れの技法で土埃が溜まったような表現をし、
使い込まれた雰囲気を出してみました。
はみ出た部分はエナメル溶剤で拭き取ります。

その他、汚れたり擦れたりしそうな部分をミディアムグレーのドライブラシでダメージ表現をしました。

フラットクリアーで艶を整えて完成です。

厚さ 約0.2mm
材質 ステンレス
原案 有澤浩道氏

ご使用方法
ゲートから切り離してご使用ください。
瞬間接着剤等で接着してご使用ください。(パーツにはのりや粘着シールはついていません。)
塗装を行なう場合は、塗料の食いつきを良くするため、プライマーを塗布してください。